WIZ COLUMN

私たちが「建築」について 考えていることを、 随筆・批評としてコラムに書いてゆく予定です。

松村哲浩のコラム 

「独言専科」LinkIcon

独言専科 -心の鉛筆- 


 心のときめきが暮初無夕日の中で薄れてゆくように、 言葉にならない想いの数々が忘却の彼方へと日々消えてゆく。しかし 、「時は流れ、刻は止まる。」視覚のヒロイズムに酔うことなく、素直に「心の鉛筆」をすべらしてみよう。僅か200字の「刻」にすぎないけれど、 週に一度、未だ見ぬ「明日」を見つめてみようと思う。
乞うご期待。

北澤嘉浩のコラム 

「根源への遡行」LinkIcon

根源への遡行 


 どうだろう、この荒涼とした我々の言説の地盤は。「建築」についての、もっともらしい理屈が大手を振って跋扈している。計算可能なバーチャルリアリティーが、たとえこの世界を覆いつくすとしても、バタイユが問題とする、人間の根底に巣くう非人称の恐ろしげな力(フォルス)に目を向けなければ、文化・歴史・人間・知といった人間の精神活動から「建築」へとは通じてゆくことができない。
 [根源への遡行] それは、自分の中にある非人称の力(フォルス)を見つめることであり、 「建築」というものが負わされた「物(もの)」性を解体してゆくことになろう。